代表の紹介

元信用金庫の営業マン。外交を得意とし、後進の指導にも熱を入れ始めた働き盛りの50代前半。

突然の病に襲われた。数カ月の入院を経て復職したが、以前と同じ動きはできない。

そして60歳で再発。

今度は右手と右足に障がいが残った。不安と苦しみで失意の底に放り込まれた。

 

立ち直るきっかけは同病者に目を向けたこと。

「長く苦しい人生を、少しでも明るく豊かに過ごす指針を示せれば」。

同じ障がいを持った先輩の立場で勇気づけることはできないか。

リハビリの必要性、支援制度、施設の情報などを1冊にまとめて病院への設置を開始。

手に取った人の感謝の声が生きがいとなった。

 

よこすか片マヒ希望の会」と名付けた患者会も立ち上げ、当事者たちだけでバーベキュー大会や映画上映会を企画。「障がいがあってもやればできること」を発信した。

会は自立をテーマに今も精力的に活動している。

 

旅行が趣味だ。海外も含め船旅などに積極参加。

自身の経験したことを広く伝えるなどして行動の可能性を示している。

「患者スピーカーバンク」と呼ばれる取り組みも始める。

病気や障がいを通して得た経験や気づきを話し、聞き手になんらかの影響を与えていく。

近く大学生を相手に発表を行うという。好奇心と行動力に衰えは見えない。

置かれている状況を受け止めて、楽しめること、人の役に立てることを模索する日々だ。

 

(引用:タウンニュース横須賀版2016年10月21日号より)